レンジブレイク
日経225先物取引の相場には、普通の現物株相場と同様、上げ、下げ局面の他に、上げと下げの勢いが拮抗し、もみ合いになる局面があります。
先に紹介した損失限定や利益確定の手法は、トレンドが上昇か下降かではっきりしている際に特に有効なやり方でしたが、もみ合いの局面ではどうでしょうか。
もみ合いの状態から、相場がどちらに動くかを予測し、
売買を行う方法をレンジ抜けの売買、レンジブレイクと呼びます。
もみ合い状態時に有効
通常、相場がもみ合い状態になる時は、
ある一定の上値と下値の間を行ったり来たりする事が多くなります。
目安になりやすいのは、以前に付けた高値や安値。
つまり、ここで高値を抜けてくるようなら、相場にそれだけ強さがある事になりますし、
安値を破るなら、勢いが弱まっている事を意味します。
こうした局面では、逆指値注文を活用すると、非常に有効です。
例えば、先物の値が9,950円から1万円の間で揉み合っているが、
細かな板の情報などから見て、この先値下がりする可能性が高いと考えたとします。
そこで、現在の下値である9,950円を
割り込んだら売り建てしようと考え、9,940円での逆指値注文を出しておきます。
するとその後、相場は予想通り下値を突き抜け、下げトレンドへ移行。
早い段階で注文を出したため、
予定通り9,940円で売りポジションを保有することができました。
値動きの鈍いもみ合い局面でも、こうした手法で効率良く運用することが可能です。